• 光学設計・LED照明系設計ソフトHOME
  • 製品案内
  • アプリケーション
  • カタログ集
  • 技術サポート
  • お問い合わせ

製品案内

トップページ > 製品案内 > 発光ダイオード (LED) > 用途・アプリケーション / 中赤外LEDを使用したガス分析に関する論文 について

Loading...
用途・アプリケーション / 中赤外LEDを使用したガス分析に関する論文 について

発光ダイオード (LED)

用途・アプリケーション / 中赤外LEDを使用したガス分析に関する論文 について

中赤外LEDを使用した「二酸化炭素CO2と一酸化炭素COを測定するハブリッドガスセンサー」について、過去に発表された論文をご紹介します。
執筆者:Marianah Masrie, Ramli Adnan, Anuar Ahmad

※論文内で使用されている中赤外LEDは、デバイスとして弊社から販売する事が可能です。 しかしながら、本内容は弊社にて英語論文を和訳しましたが、完全なものではありません。 論文に記載されている内容に対するお問い合わせに弊社は対応できませんので、詳細は原文や執筆者への確認をお願いします。
論文は以下からもダウンロードすることが可能です。
LED Microsensor, NT
論文原文
論文日本語訳

室内空気質を測定する赤外線吸収に基づいたハイブリッドガスセンサー
Marianah Masrie, Ramli Adnan and Anuar Ahmad

 概要 - 室内の空気質(IAQ)を測定するために、赤外線吸収に基づいたハイブリッドガスセンサーが開発されました。 室内環境において 1 ppmレベルの二酸化炭素(CO2)および一酸化酸素(CO)の濃度を測定するためにこのセンサーが使用されます。CO2とCO分子は個々に空気中を漂っているので、2つのガスを測定するために 4.3 μm および 4.6 μm のスペクトル吸収帯で、フォトレジスター PbSe がセンサーとして使用されていました。その赤外光は2つの発光ダイオード(LED)から放射されます。それらの光源ははるかに小さく、高速かつ低消費電力なので、光学フィルターは必要ありません。試作センターシステムの設計と結果を本資料にてご紹介します。

Ⅰ はじめに

 室内空気とは、家、オフィス、病院などの室内環境で我々が呼吸をする空気のことです。研究によると、人々は屋外で空気汚染のリスクに晒されるよりも危険な室内でほとんどの時間(90%)を過ごしています[1]。マレーシアの人的資源省を通して2005年7月に改訂された室内空気質の実施規則を発行した労働安全衛生部(DOSH)によって、マレーシアでの室内空気質(IAQ)の重要性が認知されています[2]。近年、中赤外線領域での赤外線吸収に基づいた大気汚染物質の検出および測定のための IAQ管理システムの開発に関心が高まっています。しかし、すでに開発されているシステムのほとんどは一種類のガス濃度しか測定できません[3, 4]。以前に開発されたシステムは赤外線発光体である熱源体を使用していますが、この種類の光源にはデメリットがあります[8, 9]。また、ターゲット ガスの選択的検出を実現するため、光学フィルターを必要とする検出器も利用しています[6, 10]。空気中のCO2とCO分子のため、今回のシステムは4.3 μmと4.6 μmを発振する中赤外LEDを利用しています。光源ははるかに小さく、高速かつ低消費電力であり、更に光学フィルターは必要ありません[11]。フォトダイオードが基準測定を行いながら、フォトレジスターでCO2とCOを測定します。上記に加え、このシステムでは関連する湿度および温度が測定できます。

Ⅱ システム構成

ハードウェア開発とソフトウェア統合の概観
図1. ハードウェア開発とソフトウェア統合の概観

 図1は、室内空気質を測定するハイブリッドガスセンサーシステムのソフトウェア統合とハードウェア開発の概観を表しています。中赤外LEDをIR光源として使用し、それはLEDドライバーで駆動しています。デジタル・タイミングとコントロール回路は、LEDドライバーを管理するため、3つの配列にて3つの疑似連続発振信号(quasi-CW)を生成します。また、サンプルに送り電気回路を維持するため、LEDを操作する二相の信号においても3つの波動信号を生成します。1 kHz 変調周波数のLEDから放射された光信号は、赤外光がガス分子(空気中のCO2とCO)と接触している空間の中を進みます。ガス分子に吸収された赤外光は、2つのフォトデテクターによって検出されます。その信号はサンプルに送られ維持する前に調節されています。上記に加え、システム内の温度と湿度測定のために、正確な抵抗温度検出器(RTD)が内蔵された湿度センサー(RH)が組み込まれています。PIC16F877Aはデータ収集のためのマイクロコントローラーとして使われ、ディスプレイを操作する液晶ディスプレイ(LCD)制御機能を提供します。

A.赤外光発光体
 図1のLEDドライバー回路は、3つの中赤外LED(LED 38 (LED基準用)、LED 43 (CO2用)、LED 46 (CO用))を光源として使用しています。表1は、関連するLEDと中赤外領域におけるガス分子のスペクトル吸収帯を示しています。

表1. ガス分子および相当のスペクトル吸収波長
ガス分子および相当のスペクトル吸収波長


LEDドライバーは、150mA DC電流でLEDを操作するよう設計されています。150mA DC電流は、入力電圧としてのデジタル・タイミングとコントロールからのquasi CWと共に、バイポーラジャンクショントランジスタ(BJT) LM358 op-amp 2N2222A を使用して得られます。1 kHz 変調周波数が選択され、LED 38はデューティサイクル12.5%かつ125 μsでONの時、LED 43および46はデューティサイクル25 %かつ250 μsのパルス幅でONになります。これらのLEDはデューティサイクル12.5%かつ125 μsでOFFになります。

A.光センサー信号調整装置
 LEDから発振された赤外光は2つのフォトデテクターで検出されます:①LED 43およびLED 46から放射された赤外光はピーク波長4.3 μm用のフォトレジスターPR 43によって検出され、②LED 38から放射された赤外光は波長3.6 μm用のフォトダイオードPD 36で検出されます。信号調整回路は、フォトデテクターから検出された光を電圧に変換するよう設計されています。電圧は受信した光の強度に比例しています。フォトダイオードの信号調整回路は3つのステージ(前置増幅、増幅、ゼロ・スパン)に分けられます。フォトレジスターが、プリアンプとゼロ・スパンの2つのステージを担当しています。フォトレジスターは電圧から電圧への変換であり、フォトダイオードのプリアンプステージは電流から電圧への変換となります。また回路は、オペアンプおよび光センサー自体と関連があるプリアンプステージでは、ノイズを除くよう設計されています。信号を妨げるノイズは、太陽光のような光源にはゼロ周波数(DC)コンポーネント、白熱灯などの環境光には120 Hz、そしてフリーッカー雑音は1/fになります。ゼロ周波数コンポーネントを拒絶するには、すべてのLEDがOFFになっている状態で、背景強度の信号を測定します。LEDがONになっている時、背景信号は測定された信号から差し引かれます。従って、この信号値の差がスペクトル吸収を強化します。120 Hzの環境光は信号調整回路で高域フィルターを用いて除去することができ、低域フィルターは増幅器で感知された高頻度のノイズを弱めるために使用されます。コンポーネントの製造過程の欠陥により、1/fのフリッカー雑音がセンサーのわずかなHz 周波数で発生しました。このノイズを抑えるため、接地された金属板でセンサーを保護します。この方法により内部回路にノイズが誘発される電磁放射を防ぐことがてきます。アナログ・フィルタリング設計は MATLAB Simulinkを使用して得られたシミュレーション結果に基づいています。このシミュレーションにより、シミュレーション結果から得られた最適利得に基づいてフィルターのレジスタ値とコンデンサ値が選択できます。

B.ソフトウェア統合
 マイクロコントローラーは、表示パネルでの結果の表示、データ処理、アナログからデジタルへの変換、そして信号調整装置からのアナログデータを取り込むことによってプログラムされ、操作されます。ガスセンサーと関連した湿度センサーから正確なアナログデータを得るために、マイクロコントローラー用に2つのアルゴリズムが設計されました。この2つのプログラムは、それぞれのセンサーのアナログ出力のためのサブルーチンを持ったメインプログラムで構成されています。このアナログ出力は、光センサー信号調整装置から取り込まれる基準信号、背景信号、CO2、COです。その他のアナログ出力は関連する湿度信号調整器から取り込まれます。スペクトル吸収を向上させるため、背景信号はCO2、CO、基準信号から差し引かれます。ガスと背景信号の差、そして基準信号と背景信号の差との比率は (1)の完全なガス濃度(Gas Concentration)で示されています。「Meas」はターゲット ガスのガス測定、「ref」は基準測定、そして「Bg」は背景測定を示しています。データ計算はこの計算式で行われます。標準機器に対するセンサーを校正するデータ操作プログラムを使用して、ppm読込みへのデータ変換が行われます。
ガスの濃度

C.湿度センサー
 Honeywell の HIH-3602-C センサーには湿度と温度を測定する2つの独立した回路が組み込まれています。湿度センサーは、温度25 ºC、相対湿度(RH)0%~100%で通常0.8V~3.9Vの出力電圧と信号調整を統合しています。しかしPIC入力信号要件では、信号は0V~2.5Vで調整されます。温度センサーは、1000 Ω プラチナレジスタ(RTD)から成り、3つの1Kレジスタと共にホイートストンブリッジに組み込まれています。ブリッジの信号出力は、11dBで増幅します。

Ⅲ 結果と考察

A.LEDレスポンス
 LEDリファレンス(LED38)はデューティサイクル12.5%において125 μsでオンタイム、875 μsでオフタイムを持つよう設計されています。図2で示されているように、チャンネル1のLEDリファレンスのquasi-CWは、1.083 kHzかつデューティサイクル12.41%です。図2のハイライトで示されているように、背景を測定するため、チャンネル1のquasi-CW はオフ状態のすべてのLEDのために2分割されています。LED 43 およびLED 46は、デューティサイクル25%において250 μsでオンタイム、750 μsでオフタイムになるよう設計されています。図2から分かるように、チャンネル3と4のquasi- CWは、LED 43とLED 46に割り当てられています。周波は1.083 kHzで、デューティサイクルは24.97%です。

ハードウェア開発とソフトウェア統合の概観
図2. 周波とタイミング図

B.試作センサーの反応
 通常の外気が入ったガス室で開発したシステムの性能を評価しました。CO2評価のために水生植物用の使い捨てCO2缶を使用し、CO評価のためにタバコの煙を露光してセンサーをテストしました。実験中、ガスをガス室の中へ取り込むため吸込扇風機を使用し、ガス室の中に残ったガスは換気扇を使って排除しました。図3はサンプルホールドからのCO2電圧変動の実験結果を表しています。外気とCO2ガスとの間の電圧変動が図3に示されています。ガス室がCO2ガスで満たされるまで出力電圧はほぼ一定であることが分かります。ガス室がガスで満たされると、分子はスペクトル吸収波長に基づいたそれぞれの赤外光を吸収しました。出力電圧の低下が、CO2濃度が存在している有力な証拠になります。フォトレジスターPR 43で受信した電圧は、ガス室のガス濃度と反比例します。CO2濃度が上がるにつれて、検出器に到達する光度はガス吸収によって低下します。電圧低下は図3の(b)で示されています。

外気とCO2ガスの電圧変動
(a)外気とCO2ガスの電圧変動

CO2濃度上昇による電圧の低下
(b)CO2濃度上昇による電圧の低下

図3. サンプルホールドからのCO2電圧反応における実験結果


 図4は、サンプルホールドからのCO電圧変動の実験結果を表しています。タバコの煙を投入したガス室で測定は行われました。出力電圧は、図4(b)で表されている高濃度COと共に低下しています。この結果はより高いCO濃度が存在している有力な証拠です。

外気とCOガスの電圧変動
(a)外気とCOガスの電圧変動

CO濃度上昇による電圧の低下
(b)CO濃度上昇による電圧の低下

図4. サンプルホールドからのCO電圧反応における実験結果

 リファレンス(Ref)出力電圧は、これらの波長ではCO2やCO分子は赤外光を吸収しないので、図にあるように変動しません。

C.試作センサー性能
 試作センサーシステムで検査したガスの正確な測定結果を得るため、試作センサーと商業規格のCO2およびCOガス検知器を比較して校正が行われています。開発されたソフトウェアは(1)で与えられたガス濃度をデジタル値に変換できます。測定値は200mVの背景値から差し引かれているので、これらの値にはノイズは含まれません。すべてのガス測定において、校正は23 ºCの外気で行われています。

 表2と3では、試作センサーとCO2およびCO濃度を測定する工業用検知器を比較計測しています。表2から分かるように、CO2の濃度領域は23 ºC でおおよそ260~275 ppmです。最高精度は0.05 ppmで、最小精度は0 ppmとなります。CO測定では、関連するセンサーの測定値が一定ではなかったので、試作センサーで測定され一定値を得ています。この比較計測は表3を参照してください。しかしながら、これらの値は標準機器によって作られた測定範囲内にあります。COの最高精度および最少精度は0.71と0 ppmです。

表2. CO2濃度
CO2濃度

表3. CO濃度
CO濃度

Ⅳ 結論

 CO2とCOを測定するための赤外吸収に基づいた室内空気質を測定するハイブリッドガスセンサーが開発され検査されました。センサーの出力は、関連するCO2とCO濃度に説得力のある反応を示しました。低価格のマイクロコントローラーが使用され、信号をデジタル表示読込みへ変換することでガス濃度を操作しました。 統合されたIAQ測定システムの試作段階がデモされ、高信号増幅が使用されたことによりCO2およびCOガス濃度が高解像度で測定できています。

参考文献

お問い合わせ・資料請求

製品リスト

プリケーション別製品一覧

製品案内

  • 製品案内
  • アプリケーション別製品検索
  • 技術サポート
  • FAQ
  • セミナー案内
  • 会社概要
  • ISO認証取得

ページの先頭へ