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 記事の件名: クリーブされたファイバのモデル化方法
 投稿記事 Posted: 2009年4月20日(月) 22:04 
管理人

登録日時: 2008年12月02日(火) 10:33
記事: 119
<クリーブされたファイバのモデル化方法>

「シングルモードファイバ間の結合モデル」のトピックにおいて、物理光学計算(POP)を使って平らな端面を有する二つのファイバ間の結合効率計算をご紹介いたしました。

添付ファイル:
fiber1.gif
fiber1.gif [ 5.52 KiB | 表示回数: 1049 回 ]


上記のトピックを要約すると、光源ファイバ モードを表す複素振幅分布が発射され、光学系を伝搬し、結果として生じる複素振幅と受光ファイバ モードとの重なり積分が算出されます。

ファイバの端面は一般的にクリーブされているか、ある角度に切断されています。
これにより二つの影響がみられます。
一つ目に、ファイバ モードがもはや回転対象ではなく、XとYとで異なる幅を持ちます。
二つ目に、モードはある角度で発射され、光学系を通して軸外に伝搬します。

これは簡単に計算に取り組むことが可能です。
最初に、クリーブされたファイバのファイバ モードを単純に直接使用することが可能です。
ZEMAXは、OptiWaveやRSoftなどの導波路 ソフトウェアから導波路モードのデータをインポートすることができます。
クリーブされたファイバのファイバ モードが使用された場合、それ以上必要なものはありません。
チルトしたモードは、光学系を正確に伝搬し、チルトした受光ファイバとの重なり積分は正確な結合を算出します。

ナレッジベースのトピック「How to Get Real Waveguide Mode Data Into ZEMAX」では、OptiWaveソフトウェアにより計算されたSMF-28ファイバのクリーブされた端面と、クリーブされていない端面のデータの例を提供しています。

チルトしたモードのデータを入手できない場合は、いくつかの方法で必要なデータを近似することが可能です。

1. ZPLキーワードのZBFTILTは、ZBF ファイル内のデータを複素位相係数で乗算して、ビームに位相チルトを導入します。

2. POP計算が開始する面の直後に座標ブレーク面を使用することにより発射分布の必要なチルトを提供することができます。

3. POP計算が終了する面の直前に座標ブレーク面を使用することにより受光側の分布の必要なチルトを提供することができます。

4. 3番目の代替案として、受光ファイバのチルトはPOPの設定ダイアログの[Fiber Data] タブにおいて直接指定することが可能です。

添付ファイル:
POP_tilt.jpg
POP_tilt.jpg [ 51.73 KiB | 表示回数: 1050 回 ]


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 記事の件名: Re: クリーブされたファイバのモデル化方法
 投稿記事 Posted: 2010年6月15日(火) 16:27 
管理人

登録日時: 2008年8月01日(金) 16:40
記事: 586
この記事では、受光ファイバの端面が 8° に斜めカットされた場合の計算例を紹介します。
本例では、投光ファイバ→光学系→受光ファイバ という2ファイバーモデルを取り上げます。

下図の General で設定するアパーチャは、投光ファイバのNAではなく、光学系の物理的な開口を定義していることに注意してください。
添付ファイル:
Aperture.jpg
Aperture.jpg [ 34.7 KiB | 表示回数: 268 回 ]


レンズデータエディタには、投光ファイバ以降の光学系を設定し、像面を受光ファイバ面とします。
受光ファイバの端面が斜めカットされたことを表現するには、下図のように像面直前に Coordinate Break 面を設定し、そこに斜めカット角を入力します。
下図の例では、斜めカット角が 8° に設定されています。
もうひとつ重要なことは、像面の Glass 欄に受光ファイバのコアの材質を入力することです。
下図では SILICA つまり石英が定義されています。
添付ファイル:
LDE.png
LDE.png [ 30.75 KiB | 表示回数: 268 回 ]


本例の光路図です。
像面が傾いていることがわかります。
添付ファイル:
Layout.JPG
Layout.JPG [ 33.43 KiB | 表示回数: 268 回 ]


本例のファイバー結合効率計算の設定画面は下図の通りです。
投光ファイバと受光ファイバのNAが0.1であることが定義されています。
そして、受光ファイバの Tilt About X に-5.5° を設定している点にご注意ください。
これは受光ファイバの角度です。
受光ファイバの先端を 8° 斜めにカットすると、そのプリズム効果によって光束はおよそ 4° 傾けられます。
従って、受光ファイバ自身を逆に -4° ほど傾けると結合効率が回復します。
本例では -5.5° 傾けた場合に結合効率が最大になりました。
この値は最適化の対象になりませんので、試行錯誤で定める必要があります。
添付ファイル:
Setting.png
Setting.png [ 23.86 KiB | 表示回数: 268 回 ]


本例の結合効率は下図の通り 72%(-1.39dB)です。
添付ファイル:
Fiber Coupling.png
Fiber Coupling.png [ 37.96 KiB | 表示回数: 268 回 ]


本例のZEMAXファイルです。
添付ファイル:
Taper.ZMX [2.76 KiB]
ダウンロード回数: 11 回

添付ファイル:
Taper.SES [53.73 KiB]
ダウンロード回数: 9 回



追記--------------------------

上で紹介した例はファイバの角度を Fiber Coupling Setting Dialog の中で設定しているので、最適化の対象にすることができませんでした。
しかし、レンズデータを下図のように変更し、ファイバの角度を Coordinate Break で定義すれば、最適化の対象とすることができます。
添付ファイル:
LDE2.jpg
LDE2.jpg [ 43.41 KiB | 表示回数: 176 回 ]


このZEMAXファイルです。
添付ファイル:
Taper2.zmx [3.34 KiB]
ダウンロード回数: 6 回

添付ファイル:
Taper2.SES [53.73 KiB]
ダウンロード回数: 6 回


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 記事の件名: Re: クリーブされたファイバのモデル化方法
 投稿記事 Posted: 2010年6月16日(水) 09:48 
管理人

登録日時: 2008年8月01日(金) 16:40
記事: 586
この記事では、投光ファイバの出射端が斜めに研磨された場合の表現方法を説明します。

レンズデータは下図のように設定します。
ポイントは以下の通りです。

1. 投光ファイバのコアの材質を0面と1面のGlass欄で指定します。
2. 1面は STOP 面とし、0面から遠方に設置します。これは入射瞳面です。
3. 1面の Thickness は0面の Thickness と絶対値を等しくし、符号を逆にします。これで2面は0面と重なります。
4. 2面は Coordinate Break 面とし、投光ファイバ全体の傾きを Tilt 欄に入力します。
5. 3面がファイバの出力端です。
6. 4面に再度 Coordinate Break 面を定義し、ファイバ出射端の傾斜角を入力します。
7. 5面以降は通常通りに設定します。

下の例では、投光ファイバは5.5°傾き、ファイバ出射端は逆方向に8°傾斜しています。
添付ファイル:
LDE.png
LDE.png [ 35 KiB | 表示回数: 235 回 ]


その光路図は下図のようになります。
下図は3面以降を表示しています。3面の Semi-Diameter を 0.1 に設定しているので、ファイバ出射端が8°傾いているのがわかります。
添付ファイル:
Layout.JPG
Layout.JPG [ 32.49 KiB | 表示回数: 235 回 ]


ファイバー結合効率計算の設定画面は下図の通りです。
ファイバーはすでに傾けてあるので、Tilt Angle 0° がコアをまっすぐ進行した光束を表現します。
添付ファイル:
Setting.png
Setting.png [ 23.82 KiB | 表示回数: 234 回 ]


その出力結果です。
添付ファイル:
FICL.png
FICL.png [ 42.54 KiB | 表示回数: 234 回 ]


本例のファイルです。
添付ファイル:
Source.ZMX [3.44 KiB]
ダウンロード回数: 9 回

添付ファイル:
Source.SES [53.73 KiB]
ダウンロード回数: 9 回


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 記事の件名: Re: クリーブされたファイバのモデル化方法
 投稿記事 Posted: 2010年7月19日(月) 14:49 
管理人

登録日時: 2008年8月01日(金) 16:40
記事: 586
投光ファイバの端面が傾いている場合、以下のような表現も可能です。

添付ファイル:
LDE.png
LDE.png [ 33.73 KiB | 表示回数: 80 回 ]

1面がSTOP面で、これはファイバのコアの向きを表現しています。
2面がファイバ出射端面の傾きを表す Coordinate Break面です。ここで座標を 8° 傾けています。
3面が 8° 傾いたファイバの出射端面です。
4面では、光が進む向きに座標を傾けるため、Tilt About X の列に下図のような solve を指定します。
添付ファイル:
solve.png
solve.png [ 13.41 KiB | 表示回数: 80 回 ]


Chief Ray とは主光線(絞りの中心を通る光線)ですので、コアの向きと平行に進んできた光線群を指します。
Field が 1 ですので、主光線群の中で、コアの中心から出射した光線を指します。
Wavelength が 0 の場合、主波長が選ばれることになります。
つまり、4面の傾きをファイバから出射する中央の光線の向きと等しく設定したのです。
以降の光学素子と像面は、この軸上に設置すればよいはずです。

光路図は下図のようになります。
レンズと像面は主光線に沿って配置されています。
添付ファイル:
Layout.JPG
Layout.JPG [ 50.79 KiB | 表示回数: 80 回 ]


投光ファイバからレンズまでの距離と、レンズから像面までの距離はおおよそ等しいはずですが、投光ファイバの出射端が傾斜しているため必ずしも等しいとは限りません。
そこで、オペランド FICL を使って最適化します。
下図は Merit Function Editor の設定例です。
添付ファイル:
MFE.png
MFE.png [ 21.54 KiB | 表示回数: 80 回 ]

添付ファイル:
MFE2.png
MFE2.png [ 23.07 KiB | 表示回数: 80 回 ]


距離を最適化した後は下図のように結合効率73%になります。
添付ファイル:
FC.png
FC.png [ 42.47 KiB | 表示回数: 80 回 ]


本例のファイルです。
添付ファイル:
Source2.zmx [3.45 KiB]
ダウンロード回数: 3 回

添付ファイル:
Source2.SES [53.73 KiB]
ダウンロード回数: 3 回


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