質問 : ストップ面の照射が「アポダイゼーション」と呼ばれているのはどうしてですか。アポダイゼーションでは何を行うのですか。Wikipedia によると、アポダイゼーションの字義は「removing the foot (足の除去)」(
http://en.wikipedia.org/wiki/Apodization)ということになっています。
アポダイズとは、数学関数の形状、電気信号、光の透過、または機械構造を変化させて、エッヂの不規則性を解消または円滑化することを指す技術用語です。
次のような光学系を考えます。
この光学系では近軸レンズ面が使用されており、これは強力に補正される光学系を示すものです。
また、アパーチュア全体が均一に照射されるものとします。
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ap1.gif [ 8.63 KiB | 表示回数: 483 回 ]
FFT 点像分布関数(
http://www.zemax.com/kb/articles/21/1/What-is-a-Point-Spread-Function/Page1.html)は典型的なエアリー分布です。
これは、円形トップハット型の関数のフーリエ変換がベッセル関数であることの帰結です。
添付ファイル:
ap2.jpg [ 38.9 KiB | 表示回数: 483 回 ]
この描画は、回折パターンの低強度の「辺縁」を強調するため対数的にスケールされていることに注意してください。
代わりに、アパーチュア全体に渡ってビーム強度が変化するガウス アポダイゼーション関数を使用すると、次のようになります。
添付ファイル:
ap3.gif [ 11.25 KiB | 表示回数: 482 回 ]
この場合、アポダイゼーション係数 3 は、入射瞳径がビームの幅の sqrt(3) 1/e2 であることを意味し、レイアウトの描画は次のようになります。
添付ファイル:
ap4.gif [ 8.32 KiB | 表示回数: 481 回 ]
ここでは、比較的小さなエネルギーは開き絞りで切り捨てられます。
また、ガウスのフーリエ変換はやはりガウスになるため、FFT PSF は以下のようになります。
添付ファイル:
ap5.jpg [ 33.62 KiB | 表示回数: 483 回 ]
これで、回折パターンの「アポダイズ」、つまり辺縁部の切り取りが完了しました。
レンズは変更されておらず、瞳孔関数である照明のみが変更されていることに注意してください。
この例では、レンズのエッヂにわずかなエネルギーがありますが、ビームの主ローブから回折しているエネルギーはごくわずかです。
アポダイゼーションという用語は空間フィルタリングにも使用されることがあります。
この場合、ピンホール アパーチュアによって、エアリー分布の中央ローブのみを通過させ、回折パターンの辺縁部を切り取ることを意味します。
ただし、光学設計用語における「アポダイゼーション」の意味は、シングルローブの回折パターンという結果を生じるかどうかに関わらず、瞳孔への照明を記述するすべての関数にまで拡大されています。
収差は瞳孔全体に渡って変化するため、瞳孔上の「明るさ」の変化は瞳孔の特定部分の重要性を示すことに注意してください。
ZEMAX は、以下のアポダイゼーション関数をサポートします。
1. Uniform。これは光線が入射瞳全体で均一に配分されることを意味し、均一照明をシミュレートします。
通常は、物体が遠くにある場合がこれに該当します。
2. Gaussian。これは、瞳孔上の振幅変動の配分がガウス形状であることを意味します。
アポダイゼーション係数は、ビームの振幅の減衰率を瞳孔の径座標の関数として指定します。
これは、切り取られたガウス振幅変動の影響を調べるためにも使用できます。
3. Cosine cubed。これは、平板を照射する点光源の強度減衰特性をシミュレートします。
Cosine cubed のアポダイゼーションは、点光源または視野点が入射瞳径と比較して軸近くにある場合のみ有効であり、その場合に限って使用されるべきものです。
「Cosine cubed」という名前は、点光源について、平板上の異なる領域を照射する光線の強度が次の式で与えられることに由来します。
I() = cos3()
ここで は z 軸と入射瞳を交差する光線の角度であり、瞳孔の中央における相対強度は 1.0 です。
4. また ZEMAX は、入射瞳だけでなく、すべての面でユーザー定義アポダイゼーションをサポートします。
ユーザー定義の面アポダイゼーションは、ユーザー定義の面タイプ(
http://www.zemax.com/kb/categories/Programming-ZEMAX/User-Defined-Surfaces-etc/)を使用して実装します。
これについては、『ユーザーズ ガイド』の第 11 章で解説されています。
面の透過率を、任意の面アポダイゼーションの定義に使用することができます。
透過率関数は、光線の座標、方向の余弦、面パラメータなどのデータに基づく、任意の計算式にすることができます。
また、参照テーブルや DLL に実装可能な他の方法で生成することも可能です。
アポダイゼーションのすべてのタイプの詳細については、
『ユーザーズ ガイド』の第 6 章、「[General]...[Aperture]」セクションを参照してください。