<セグメントおよび交点のエラーを無視してはならない理由>セグメントおよび交点のエラー メッセージを無視してはならない理由を完全に理解するためには、これまでの説明の他にも知っておくべき重要な情報があります。
この情報は、ノンシーケンシャルな光線を追跡する際の順序に関係があります。
光線は、[System] > [General] ダイアログの [Non-Sequential] タブで指定する制限または最大コントロールのいずれかに達するまで追跡されます。
ただし、割り当てられたセグメントまたは交点が光線経路のすべてを追跡するには不足している場合、ZEMAX はエラーを出力して追跡を終了します ([Ignore Errors] がオフの場合)。
繰り返しますが、このエラーは無視するべきではありません。
その理由を説明します。
このトピックの前の方にあるたとえ話のように、光線追跡を家系図になぞらえます。
それぞれの交点によって、光線は同じエネルギーを持つ「反射」光線と透過光線の 2 つに分かれるとしましょう。
階層関係を分かりやすく示すため、「反射」光線を赤、透過光線を黒で描きます。
各交点は青のバーで表現します (注 : このモデルでは青のバーは 1 つの交点を表します。正面と背面を持った実際のプレートを表しているのではありません)。
この光線追跡のシーケンスでは、各交点におけるセグメントの総数は 2n+1 – 1 に等しくなります。
よって 3 番目の交点の後は、セグメントの合計は 24 – 1 つまり 15 になります。
添付ファイル:
segment%20final.gif [ 7.14 KiB | 表示回数: 522 回 ]
上のダイアグラムの番号設定の方法に注目してください。
光線セグメント 1 は最初の面に入射し、2 つの光線 (反射光線と透過光線) に分割されます。
ZEMAX は、たとえば光線が相対的な最少強度に達するまで透過エネルギーの追跡を続けます。
したがって、ZEMAX は透過した分のエネルギー (セグメント 2、3、4) を連続して追跡し、その後、最後に分割が発生したポイントに戻ります。
光線の透過エネルギーは最小限度に達するまで追跡されます。
添付ファイル:
Segment%20Order.gif [ 93.7 KiB | 表示回数: 523 回 ]
この番号設定の方法から分かるように、最初に十分なセグメントが定義されていない場合、初期エネルギーのかなりの部分を担う光線を無視することになります。
この例では、仮にセグメントの最大数が 8 に定義されているとすると、ZEMAX は初期エネルギーの半分を担う 9 番目の光線セグメントを追跡することができません。
このような場合、検出器によって収集される総エネルギー計算はまったく信頼できません。
では、先に追跡するセグメントを強度によって決定する方法はどうでしょうか。
この方法では、多量のデータのリストをメモリーに格納しておく必要があり、光線追跡の速度は大幅に低下するでしょう。
そのため、ZEMAX では光線を再帰的なループによって追跡します。これにより光線追跡の速度が大幅に向上します。
結論として、ZEMAX がセグメントまたは交点のエラーを出力したときは決して無視してはいけません。
すべての光線経路を追跡するのに十分なだけのセグメントと交点が必ず割り当てられるようにしてください。
ただし、不用意に大きな値を設定すべきではありません。必要な分だけ値を増やしてください。