油分中の水分検知に関する論文について|株式会社 ティー・イー・エム プロリンクス製品部

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技術情報

2019.12.18

論文

油分中の水分検知に関する論文について

LEDアレイと広帯域フォトダイオードの中赤外(1.6~2.4μm)波長を利用した、水分と油分のポータブル検知器についての論文をご紹介します。
1.6μm(16LED)、1.7μm(17LED)、1.8μm(18LED)、1.9μm(19LED)、2.0μm(20LED)、2.1μm(21LED)、2.2μm(22LED)、2.3μm (23LED)、2.4μm(24LED)を使用して新世代のポータブル光学式分析装置を製造する取り組みの提案をしています。

本取り組みによって、薬中の多成分溶剤の迅速な分析や環境保護、化学工業、食品工業などに関連する多くの問題を解決する余地があります。

概要
本論文では、中赤外波長(1.6~2.4μm)のLEDおよび広帯域フォトダイオードを使用し、水分と油分の含有量を測定するための光学的手法が初めて提案されています。

水分と油分測定の光学式セルは(油分検知用の)1.65μmと(水分検知用の)1.94μmと(参照光用の)2.2μmの3つの素子と、1.3~2.4μmの広帯域をカバーするフォトダイオードをベースにデザインされており、この方法は、純水、脱油、水の吸収スペクトルに基づき、異なる含水量の油中水エマルションと1.6~2.4μmのスペクトルレンジをもつ10種類のLEDを用いて開発されました。
油分中の水分検知に関する論文 中赤外発光ダイオード01  

背景
油中水エマルションの水分濃度の明確化は非常に実用的な関心がもたれており、今日では油田やプライマリーオイル処理施設の原油の水分を直接迅速に測定するためのポータブルデバイスが必要とされています。

現在使用されている方法には、重力沈降を含む、遠心分離や、熱・冷却処理、マイクロ波分離、超音波分離、電界分離がありますが、これらの方法では、労力と時間がかかり、また、巨大な装置を必要とするためオンライン測定に採用することができません。

この研究の目的は、中赤外LED(1.6~2.4μm)とPDに基づいた、油中の水分量を測定するためのポータブルな光学式測定手法を開発することです。

油分中の水分検知に関する論文 中赤外発光ダイオード02

結論
本論文は、水、脱油、異なる含水率を持つ水-油混合物のそれぞれの吸収スペクトルについて、中赤外帯域波長を持つLEDを用いて研究されています。LEDは油と水に大きく吸収され(油の場合:LED19:最大輝度1.94μm)(水の場合:LED16:最大輝度1.65μm)、同時にLED22(最大輝度2.2μm)は水と油の両方に弱く吸収されます。

これらのLEDに合った広帯域フォトダイオードにはPD24が選択されています。3つのLEDアレイは、設定された-10~+50°Cの温度間隔で安定化することができ、LEDアレイとフォトダイオードをベースとした光学セルが開発されています。水-油混合物を迅速に解析するためのポータブルデバイスが製造され、それぞれの校正曲線が作成されます。このアナライザは、2~3%の精度で0~80%の水-油混合物中の水分含量を測定することができます。

本取り組みの提案により、新世代のポータブル光学式分析装置を製造することで、迅速かつ正確な水分含量の測定ができ、かつ、設計者はデバイスの寸法および消費電力を削減できるといえます。ヘテロ構造に基づいた要素数が異なる中赤外帯域LEDアレイを使用する我々の手法は、薬中の多成分溶剤の迅速な分析や環境保護、化学工業、食品工業などに関連する多くの問題を解決する余地があります。

油分中の水分検知に関する論文 中赤外発光ダイオード03

使用した中赤外LED
1.6μm(16LED)、1.7μm(17LED)、1.8μm(18LED)、1.9μm(19LED)、2.0μm(20LED)、2.1μm(21LED)、2.2μm(22LED)、2.3μm (23LED)、2.4μm(24LED)

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